波の音と、列車の音と。

線路脇の標識と海

海岸線を走る列車の
駅を降りた。

線路沿いの小道を
ぶらぶらと歩く。

海沿いを走る線路

線路が
すぐ隣を走っている。

備え付けられた機器は
どれも年代ものだ。

線路沿いの古びた装置

足元には
色とりどりの花々。

黄色い花
紫の花を咲かせるあやめ

越冬した木の実も。

木になる赤い実

静かな町だ。

聞こえてくるのは
穏やかな波の音。

線路越しに見える海
鉄骨越しに見える海

そして

時折駆け抜ける
列車の音。

通り過ぎる列車

軒先にある道具や
線路脇に残された物たちが

この街の日常を
語っている。

漁に使うかご
線路脇の空き小屋と小船
錆びたドラム缶

遠くには 海鳥。

金網越しに見える海鳥たち

のんびり。

ぽかぽか。

線路脇に立つ白い木
雪解けで濡れる地面
線路脇の坂道

坂道を越えると

ふと

視界が開けた。

この道の終点だ。

道の行き止まりと線路

振り返ると

高台に渡された橋と太陽

大きな橋!

陽の光を跳ね返す水面に

陽の光を反射する水面

絶え間ない せせらぎ。

橋の下を流れる川

使い込まれた枕木も

使い込まれた枕木

潮風に吹かれた欄干も

海風に錆びたガードレール

その佇まいの
なんと美しいことだろう。

橋の裾から覗く川
水飛沫を上げる川の流れ
ガードレール越しに見える海
高台に渡された橋

谷の底に
立っている。

自然が
肌に迫ってくる。

圧倒される

心地良さたるや。

橋のそばには

小さなお社があった。

この景色を
静かに見守っていた。

線路脇の橋

私は

この景色のお礼を告げ

その場を後にした。

(撮影地:北海道小樽市)

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